そもそも酵素とは何か?
近年の健康ブームやダイエットブームで度々「酵素」について耳にするようになりました。ファスティング(断食)ダイエットや疲れ、便秘、美容にも「酵素」が身体に良いらしい、というイメージだけが先行していますが、「酵素」とは一体何なのか?きちんと理解されている方は少ないのではないでしょうか?
たしかに、体内の酵素力が衰えると健康を維持する上で様々な影響が現れてきます。ですが、「酵素」について正しい知識を身につけておかなければ、健康に暮らす為に必ずしも良い方向にいくとは限りません。まずは「酵素」がどのようなものか、どのような働きをしているのか理解を深めてみましょう。
酵素のはたらきについて
酵素の正体はタンパク質?
まず、あらかじめ理解しておきたいのが、私たちの体にある約60兆個の細胞の中には、体を作るための設計(DNA)が入っています。
このDNAは体全体の設計図で、DNAの中には細かいパーツごとの設計図が書いてあり、さらに1つ1つの細かい設計図を「遺伝子」といいます。DNAはその遺伝子の集合体です。
そして人間のDNAには約2万2千個もの遺伝子が存在し、それぞれの遺伝子から作られる物質の中で、とても大切な働きをするもの、、、それが「酵素」です。よく「酵素」は外から摂取できる栄養素の一種と思われている方がいらっしゃいますが、そうではありません。「酵素」は栄養素ではなく、体の中で作られるタンパク質の一種で、「触媒(enzyme)」と呼ばれています。
酵素の働きは19世紀初頭にはすでに化学者のあいだで既に知られていましたが、それが微生物の働きによるものか、生命体以外の物質によるものかはまだわかっていませんでした。結論が出たのはそれから100年以上経過した1926年、アメリカのジェームズ・サムナーという化学者によって、はじめて酵素の正体はタンパク質であることが証明されました。
「酵素」を触媒という理由は、少し難しくなりますが、生命活動のあらゆる化学反応を仲介する役割のことです。私たちの生命は、体内でおこる様々な化学反応で保たれています。消化・吸収・循環といった体を維持するための活動や、見る・聞く・歩くといった行動、思考や神経の働き、心臓の拍動・呼吸など、すべての生命活動は色々な成分が化学反応を起こして行われています。
こうした化学反応を仲介する「道具」のような役割を「触媒」といい、この触媒こそが「酵素」の役割です。
酵素栄養学 エドワードハウエル博士
1つの酵素に1つの働き
私たちが毎日食べている食事は体の中で分解され、栄養素として腸から吸収されます。吸収された栄養素は血管を通り体中の細胞に届けられ、この栄養素を材料として細胞の中で触媒としての「酵素」が作られます。心臓には心臓の働きに適した「酵素」が、筋肉には筋肉の、腸には腸の、肝臓には肝臓の、膵臓には膵臓の働きを触媒するための「酵素」が作られています。
このように作られる「酵素」は一種類ではなく、それぞれの場所で違う種類の「酵素」が作られており、一つの酵素に一つの働きがあります。その種類は数千から数万種類も存在すると考えられています。「酵素」の働きはある栄養素から新しい成分を作り出したり、食べたものを消化したり、何かの形を変化させて違うものを作ったりと、体の場所や動きによって様々です。
食物の消化吸収に関わる「消化酵素」とは
酵素が「栄養素」ではなく、様々な働きを触媒するタンパク質の一種であることは前述したとおりです。では消化酵素と呼ばれるタンパク質はどのような働きをしているのでしょうか?
まず単純に食材を口にするだけでは体の中に適切に吸収されることはありません。栄養素の固まりである食べ物を分解し、体に吸収されやすい形にまで細かくする作業が必要です。この作業を触媒しているのが「消化酵素」です。ただし、「消化酵素」といっても、すべての栄養素を分解できるわけではなく、栄養素の種類、消化器官の種類によって「消化酵素」もさまざまなな種類が存在しています。分解される栄養素の種類によって、おおまかに「炭水化物分解酵素」、「タンパク質分解酵素」、「脂肪分解酵素」の3種類に分けられます。以下の図で詳しく解説します。
消化酵素の種類と消化器系の関係
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