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三大栄養素「油(脂質)」とは? ~油のマメ知識①

そもそも油とは何なのか?

油(脂肪)は炭水化物・たんぱく質と共に、三大栄養素として人が生命を維持していく上で欠くことができない栄養素です。油は、植物油も動物脂も1個のグリセリンに3個の脂肪酸が結合しています。

主成分である脂肪酸はエネルギー源でもあり、身体の組織をつくり正常に機能させる働きがあります。
脂肪酸は飽和脂肪酸不飽和脂肪酸に大別され、植物油の主成分はほとんどが不飽和脂肪酸で、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などがその代表です。

このうちリノール酸とリノレン酸は、人間の体内ではつくられず、食物からとらなければならないので、必須脂肪酸と呼ばれます。

脂肪酸とは何か?脂肪酸の種類とその特徴

脂肪酸は、大きく分けると飽和脂肪酸と、不飽和脂肪酸に分けることができます。以下にその種類と特徴をまとめてみます。

飽和脂肪酸

一般に固形で乳製品や肉などの動物性脂肪に多く含まれ、凝固温度が高いのが特徴です。牛や豚などの哺乳類動物は体温が人間より高く、動物の体内では脂肪は液状を保ちますが、人間の体内にはいると凝固しやすくなります。主にエネルギー源の役目を果たします。パルミチン酸、ステアリン酸など

不飽和脂肪酸

常温では液状で、植物油に多く含まれています。身体の各種細胞膜の大切な構成成分です。オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などがあります。人間の体内でつくることが出来ないので、食物からとらなければならないリノール酸やリノレン酸は、必須脂肪酸と呼ばれています。

上記のように油にも様々な種類がある事がわかります。では、体に必要な油不必要な油はどのようなもので、どこが違うのでしょうか?油が持つ性質について次頁でもう少し詳しくまとめてみますしょう。

<参考文献>
※日清オイリオ「油と健康のおいしい関係」 より引用
※マルタのえごま「脂肪酸の種類」 より引用

身体に良い油、悪い油について

油(脂質)には植物性、動物性のものが存在しますが、その中でもさらに細かく種類が分かれています。現代の食生活を支える多種多様な油のうち、私たち消費者はどのような油を選べば良いのでしょうか?以下の表を基に考えてみましょう。

油の成分の種類とその特徴について

リノール酸

オメガ6系脂肪酸の代表的な多価不飽和脂肪酸です。体内で合成することができない為、食品から摂る必要があります。(必須脂肪酸)リノール酸が不足すると、エネルギー生産能力の低下、皮膚や臓器の健康に支障をきたすとされています。

リノール酸の摂取量の目安は1日1~2g(ご飯2杯半程度)ですが、近年の平均で必要量の10倍以上も摂取しており過剰摂取による健康被害の方が問題視されています。また、リノール酸は酸化しやすく、体内で過酸化脂質の有害物質をつくる為、ガンを促進する要因の一つとして挙げられます。

他にもアレルギー症状を強める作用があり、アトピー性皮膚炎、花粉症等の慢性疾患の症状を悪化させたり、血小板を凝縮させて血栓をつくり血管を詰まらせる原因にもなります。また過剰摂取により善玉といわれるHDLコレステロールを減らしてしまうことが研究でわかっています。

オレイン酸

オメガ9系脂肪酸の代表的な一価不飽和脂肪酸です。オリーブ油の70%を占める成分で、HDL(善玉)コレステロールは下げずに、動脈硬化予防の最大の条件であるLDL(悪玉)コレステロールだけを減らします。

オレイン酸は酸化しにくく、発がんのリスクを高める過酸化脂質の発生を下げます。オリーブ油の中でも「バージンオイル」は冷圧法による一番絞りで非加熱なのでオレイン酸の含有量が多いのが特徴です。

オリーブ油も摂りすぎるとエネルギーオーバーで肥満の原因になります。オレイン酸はなたね油等にも多く含まれています。植物油の中で唯一、オリーブオイルは果実から搾られ、そのまま食用にすることができるオイルです。主にエネルギー源として利用されたり、細胞の生成に関係しています。

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